アルコール依存症入院治療「精神科隔離保護病室での食事、病院食について」

アルコール依存症入院体験談等

隔離保護病棟にいる間は、本当に楽しみが食事とお風呂、読書くらいしかない。特にお風呂に入れるのは週に2回で、入浴のない日は自分でも笑ってしまうくらい「何やってんだろう」という時間を過ごすことになる。そうなると1日3食出される食事の時間がはとても有難く、もっとも楽しみな時間だった。

よく、病院食はまずい、味付けが薄いなどネガティブなイメージをよく耳にするが、実際に私が頂いたものは予想を大きく上回る美味しい食事であった。確かに味付けは薄めでボリュームも少なめではあるが、おかずも種類は豊富で食材のバリエーションも十分にあり、しっかりと栄養バランスの計算もされている。はっきり言ってめちゃくちゃ健康的になれる食事内容だ。

ある日の昼食メニュー。ごはん、鶏の照り焼き、キャベツのコールスロー、カボチャの煮付、リンゴ、牛乳。

まず、鶏の照り焼きはしっかりとした味付けで噛み応えもあり小さいながらも満足感が得られる。付け合わせのコールスローも口直しにはちょうど良い爽やかさで、カボチャの煮付は箸でほろりと崩すことができる柔らかさ。幼少期の頃に、カボチャの煮付をご飯にねっとりと混ぜ合わせてカボチャ飯にしていたことを思い出しながら味わう。

また、リンゴはデザートとして食べるのも良し、カボチャと一緒にサラダ感覚で食べるのもまた良し、という感じで、持て余す時間を目一杯使って一食一食の食事をいかに美味しく頂くかを全力で考えながら病院食をいただいた。

病棟では撮影不可でしたのでなんとなく近いイメージ画像を載せています。

夕食のメニュー。ごはん、寄せ鍋風(春菊、マロニー、豆腐、鱈)山菜の佃煮、柿と大根のなます。

まず、柿と大根のなますという組み合わせが新鮮だった。メインの寄せ鍋の合間にサッパリとした風味がアクセントだ。寄せ鍋は主役の鱈に、出汁をしっかり吸ったマロニー、ほろ苦い春菊と、とてもバランスの良い味わいでごはんともよく合う。

鍋の具がなくなれば残りのごはんの内の半分を鍋の出汁に入れ雑炊風に。残り半分は山菜の佃煮と混ぜて即席山菜ごはんに。2種類のごはん物が楽しめて、秋から冬への季節の移り変わりも感じられる良いメニューであった。

入院して初めのほうに出たメニューを記したが、このように色々と自分で食べ方を考えてアレンジしながら食べる食事は、入院中の数少ない楽しみの一つだ。相部屋に移ってからの食事のルールなどについては下記記事を参考にしてほしい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました