アルコール依存症入院治療「精神科閉鎖病棟入院までの経緯」

アルコール依存症入院体験談等

私は以前アルコール依存症治療のため、約3か月間とある病院の精神科閉鎖病棟に入院していました。その時の体験談や考えていたことなどをここに綴っていこうと思います。役に立つかはわかりませんが、これから入院予定の方や入院まではいかなくてもアルコール依存症の治療中の方の参考になればと思います。それでは、よろしくお願いいたします。

お酒を飲み始めたきっかけ

私がお酒を飲み始めたきっかけは、大学入学の歓迎会でした。当時は未成年だったため法を犯しているのですが、周りの人も飲んでいたということに流されて私も、アルコールに手を出してしまったのです。本当にひょんなことから、深く考えずに飲んでしまいそれが依存症に、さらには入院が必要な程のの悪化につながっているのだと思います。

はじめはほとんどお酒の量も飲めませんでしたし、ビールも苦くて苦手でした。しかし、少しずつでも毎日のように飲み続けていると、どんどんと慣れていきエスカレートしていくものです。この慣れが徐々に徐々に私の体と心を依存症へと導いていきました。今思うと飲み始めたころにやめておけばよかったとつくづく思います。

その後、就職して10年がたとうという時期に、仕事や家庭のストレスから異常な飲み方をするようになり、アルコール依存症と診断、通院するようになるのでした

入院までの経緯

私は、もともとアルコール依存症のため、外来治療で月に一回通院していました。会社に勤めていましたので、働きながら通院してアルコール依存症を克服することを目標としていました。通院では担当の医師の方と軽く現状を話す程度で、薬をもらうことが主な目的です。

服用していたのは「シアナマイド」というもので、これを服用すると1日から2日間はお酒が飲めない体になるという効果がある薬です。アルコール依存症に使われる薬はいくつか種類があるのですが、私の場合はシアナマイドのみを服用していました。

シアナマイドについての記事

アルコール依存症というのは、なんとも厄介な病気でこのシアナマイドさえ毎日服用していれば、お酒を飲むことはないのですが(シアナマイドの効果が切れる前にアルコールを飲んだら死にかけます。)やはり、お酒の誘惑に勝つことができず、シアナマイドを服用せず、アルコールに手を出してしまうことが度々ありました。通院は約2年続けていましたが完全にお酒をやめることはできず、お酒を飲まない日もあるが、飲んでしまう日もあるという日々を繰り返していました。

この間、心の中ではずっと葛藤があり、飲んではいけないという自分と、少しくらい飲んでも大丈夫だろうという自分が戦っているのですが、ある時スーッと、「飲んでも大丈夫だろうという自分」が常に勝つようになっていきました。はっきりとした理由は自分でもわかりませんが、仕事や家庭、将来に対する不安など様々なストレスが積み重なってい自暴自棄になっていったのかもしれません。

「飲んでも大丈夫だろうという自分」が勝つようになると、本当に異常な酒の飲み方をするようになりました。家族の前や会社では飲めないので、家族が寝静まった夜中や、通勤途中など知人に見られないところで飲むようになります。時には、会社を休み朝からネットカフェの個室で夕方まで飲み、仕事をしてきたふりをして家に帰るというようなこともしていました。

さらに、症状がひどくなってくると、本当に自分で飲酒がコントロールできず、気持ち悪くなったり、吐いてもお酒を飲むようになっていきます。最終的には、コンビニで買った酒を公園や駅のトイレで飲み、気持ち悪くなって、その場で便器に吐くというようない異常な飲み方をするようになります。

そこまで行くともう、精神だけでなく体もおかしくなっていきます。とにかく飲んですぐに吐くので胃が荒れました。胃酸が出てくるまで吐き、最終的には喉が傷つき血まで吐くというような状態になっていきました。

このような状態が大体2週間ほど続いたところで、もう今まで積み上げてきたもの、通院治療で頑張ってきたこと、会社にアルコール依存症を隠しながら働いてきたことなどどうでもよくなり、ついにギブアップして入院を決意しました。

幸い、家族も入院には肯定的で、会社も治療のためならと休職をすんなりと受け入れてくれました。こうして、アルコール依存症の私は今まで通院外来で診てもらっていた病院の、精神科閉鎖病棟に入院することとなります。それでは続きはまた次の記事で。よろしくお願いいたします。

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