アルコール依存症入院治療「入院してから知ったルール 閉鎖病棟内での過ごし方編」

アルコール依存症入院体験談等

今回の記事では、精神科の閉鎖病棟での基本的なルールについて紹介する。入院してみるまで分からないこともあるし、事前に伝えられていたこともあった。病院によってルールが違うことも多いため、今回書くのは、あくまで私が入院していた病院でのルールだ。

入院生活は不安もいっぱい。特に閉鎖病棟と聞くと恐ろしいイメージがあるよね。

入院前にある程度雰囲気を知っていれば安心して入院できるはず。

そもそも閉鎖病棟って何?

閉鎖病棟(へいさびょうとう)とは、精神科病院で、病棟の出入り口が常時施錠され、病院職員に解錠を依頼しない限り、入院患者や面会者が自由に出入りできないという構造を有する病棟である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%89%E9%8E%96%E7%97%85%E6%A3%9F

Wikipediaによると閉鎖病棟とはこんな感じ。私が入院していた病院も全く同じであった。アルコール依存症のみの患者しかいない病棟では、もう少し制限が甘いかもしれないが、私が入院していた病院は他の精神疾患患者も一緒の病棟で入院していたため制限事項が多かったのではないかと推測している。

自分の意思だけでは病棟の外に出られない

まず、閉鎖病棟と解放病棟のおおきな違いを挙げると閉鎖病棟は自分の意思だけでは病棟の外に出られないという点である。入院患者が生活をするための最低限の衣食住のインフラは整っている。

しかし、生活するうえで少しこだわりがある人だとかなり不便に感じるのではないかと思う。その事例は下記で説明していくが、まずは、自由に外に出ることができないということだ。基本的に患者がいてよいのは閉鎖病棟内のワンフロアのみ、それ以外に行くためのドアやエレベーターは病院スタッフが持つカードキーを使わなければ使用できないシステムとなっている。

ただし、週一回の病棟内コンビニに買い物の際や、作業療法プログラムで運動や制作活動をする際は病棟から出ることが許可された。希望者は病院が用意したプログラムに参加希望を出せば、健康的な弊害がない限り確実に参加できた。

まあ、病院側はかなり慎重に対応していただろう。病棟から出る際には患者何名に対して看護師または作業療法士何名で付き添うことが決められていたし、名簿で参加者をチェックしていた。自ら入院した患者にとっては煩わしいだろうが、閉鎖病棟の入院患者は家族が入院を促す場合も多いためそこまで管理してくれると安心できるだろうと思う。

閉鎖病棟は、牢獄のようなイメージを持つ人もいるようですが、

決してそんなことはなく、患者の命・健康を考えてルールを決めているのですよ。

やはり、このような病棟に入院する患者は、アルコール依存症やそのほかの精神疾患を含めて、自分で自分をコントロールすることができない状態にあるから入院するのである。そのため、入院患者が万が一の行動をとらないように万全の対策をとってこのような対応をしている。これは入院してみて本当にひしひしと感じた。私も病棟から自由に出ることができたらすぐにでもお酒を買いに行っていただろう。

外部からの情報も制限される

インターネットの使用制限

これは、病院の方針によるのかもしれないが、私が入院していたところはインターネットは制限されていた。携帯電話(スマホ)は入院の際に持ち込めるがナースステーションで預かられる。

使いたいときは1回につき5分の時間制限付きでナースステーション内でのみ使用可能。また、用途についても制限があり、LINEなどのSNSは使用禁止になっていた。病棟内のプライバシーが漏れないようにするためなのか、何なのか正確な理由はいまだに不明。

高齢者が多く、あまり苦にしていない患者もいるが、日頃インターネットをよく使う患者にとってはなかなか不便であった。

病院によっては、インターネットが自由に使える場合もあるので、

入院中のインターネット使用の可否を調べて入院先を決めてもよいかも。

あとは、週一回の作業療法の時間にパソコンでインターネットを使うことができた。ただし、これも時間が限られており作業療法の2時間、しかも2台のパソコンを希望者でシェアしながら使うため十分満足いくほどは使えなかった。

電話について

電話については病棟内にある公衆電話をいつでも使用することができる。テレホンカードは看護助士の方に伝えれば翌日までに購入してくれる。一応電話ブースが設けられているが扉で仕切られているわけではないので声が大きい人の通話は結構廊下まで聞こえてきていた。

テレビと新聞

新聞に関しては朝刊が一紙病棟に届けられる。それを全ての患者で共有して回して読んでいた。

また、テレビはシェアルームに設置されており、消灯時間中と食事などでシェアルームを使用する時間以外は見ることができた。

ただ、共有なので見たい番組があればシェアルームのホワイトボードに予約をする必要がある。予約がかぶる場合は患者同士話し合っていた。病院では、必殺仕事人と大相撲が人気だった。相部屋ではなく個室に入院している患者は個室にテレビがありテレビカードでテレビを見ることができる。

週刊誌と本は院内から注文ができる

週刊誌や本などは、看護助士の方へ伝えればそこから、病棟内のコンビニを通して購入してくれた。

また、シェアルームには以前の入院患者が残していった小説や漫画がおいてあり自由に読めるようになっていた。ちなみに私は、シェアルームのマンガでデスノートとナルトを全巻読破した。

運動について

入院中の運動については、基本的に病棟外に出ることができないため、病棟内でできる範囲で運動を行うこととなる。一部、作業療法プログラムに運動の時間が組み込まれているため、約2週間に1回程度は病院敷地内の運動場で軽い運動を行うことはできた。

退院後の生活を考えて、体力が落ちないよう軽めの運動は看護師や医師も推奨していたけど、

運動できるスペース自体があまり用意されていない。。。

自由時間の運動は、主に病棟内の廊下ウォーキング

自由時間はいつでも運動することができる。ただし、病棟から出られないためできることは限られており、病棟内の廊下をウォーキングすることぐらいしかやることがない。あとは、自分のベッドの横のスペースを使って軽いストレッチで体をほぐしたり筋トレをするくらいだ。

毎日のラジオ体操と、作業療法での運動プログラム

また、病院が用意する作業療法プログラムの中には軽運動を行う内容のものがある。軽運動といっても高齢者の患者に合わせて行うものになるため、ほぼ運動強度のないものが多かった。椅子に座ってのストレッチや、ダーツや輪投げなど上半身を使ったレクリエーションのようなことを行っていた。

その中でも、少し運動強度の高いものとしては毎日行われるラジオ体操。そして、週一回行われる病棟内の廊下ウォーキングだった。体を動かすことが好きな方にとっては物足りないかもしれない。

購買の利用について

入院中に必要なものがあれば、看護助士に依頼して院内のコンビニを通して物品を購入することができた。ただし、購買を利用するためには入院前に現金を病院に預けておく必要がある。預けた範囲内でしか購買を利用できないため、預け金が切れた患者は家族などに頼んで病院に現金を持ってきてもらう必要がある。独り身の患者や、自分でお金の管理をコントロールできない患者は、預け金が尽きて苦労するパターンも多かったようだ。

それ以外に物品を購入する方法としては、ナースステーションに預けている携帯電話からインターネット通販で商品を注文する方法もあった。ただし、インターネットの利用は1回5分までと決められていた為、この方法で何か買う患者はほとんどいなかった。

院内での服装と洗濯について

院内での服装は、病院着か私服かを選べた。病院着を選ぶと料金はかかるが病院側で洗濯をしてくれて汚れたら清潔なものに交換してくれる。主に症状が重く自分で洗濯できない患者が利用していた。

私服を選んだ場合は、自分で洗濯をする必要がある。共用のコインランドリーがあり、ランドリーカードを購入して洗濯機・乾燥機を利用することができる。また、共用の洗い場で手洗いをすることもできた。手洗いをする場合は料金はかからない。乾燥室も用意されており、無料で利用することができたが男女共用の為、女性の患者は乾燥室を利用する方は少なかった。面会の際にまとめて洗濯物を家族に渡す人もいた。

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